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LOLITA [movie]

※ちなみに私はロリコンではありません


 

20代の頃に観たときは主人公が滑稽で愚かな中年男という印象だけが強かった映画だが、今回久々に観てかなり違った印象を得た。

原作のロリータをそのまま娯楽映画に転換する際の倫理的問題を度外視したとしても、キューブリックにとって少女の年齢や性描写は大して重要ではなかったのだと思える。
寧ろ性描写を排除することで、より心の問題に接近することが出来る。
キューブリックが表現したかったのは「偏愛」ではなく、「恋」という幻想の正体だったのではないだろうか。
「恋」とは瞬間的な幻想であり、決して手に入らない非現実的で実態のないもの。

男性が女性との関わりで得る生得的な性欲と「恋」という心の現象は別ものだ。
恋をした男性の実像はそんなにスマートなものではない。
恋の幻想にとらわれたときから思い込みや執着が始まる。
恋の幻想はどのような瞬間に得られるのだろうか。
例えば、片思いのクラスメートを遠くから眺めているだけでは得られない。
好きな女に対してストーカー行為を繰り返したところで得られるものでもない。
(ストーキングの経験は無いので憶測だが)

とてつもなく美しく、手に入れようとすれば自らが崩壊してしまいかねない危険な幻想が恋の正体であり、そのような恋の幻想の正体を見事に一曲の音楽で表現しきったのがキューブリックの「ロリータ」なのではないかと思う。






ロリータ [Blu-ray]

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リプルション ~反撥~ [movie]



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ミラル [movie]


最近日本でも中国や韓国との領土問題が連日メディアで取り上げられる中、本気で「戦争しよう」と声を上げる人間がいることに驚かされる。
平和が続くと人間は戦争の悲惨さを忘れてしまう。
悲惨な戦争を忘れず、二度と繰り返してはいけないことを私たちは訴え続けなければいけない。

今日は借りてきたDVD『ミラル』を観た。
『ミラル』はイスラエル占領下のパレスチナで成長してゆく少女の、自伝的実話である。
監督はユダヤ系アメリカ人現代アーティストのジュリアン・シュナーベル。
そう。ユダヤ系であるシュナーベルがこの実話を映像化したということに、平和への強いメッセージ性がある。

是非、多くの人に観て欲しいと思う。


ミラル [DVD]

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  • 出版社/メーカー: アミューズソフトエンタテインメント
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『ビフォア・サンセット』続編 [movie]

リンクレイター監督、イーサン・ホーク&ジュリー・デルピー主演の映画『ビフォア・サンライズ 恋人までの距離(ディスタンス)』『ビフォア・サンセット』の続編が今夏クランクインするそうだ。
前作からまた9年経ったタイミングでの撮影とのことで、再び等身大の2人に会うことができる。
前2作はレンタルDVDで観たのだが、今回は劇場で観れればと思う。



ビフォア・サンライズ 恋人までの距離 [DVD]

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ビフォア・サンセット [DVD]

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SRARTACUS [movie]

初めてスタンリー・キューブリックの映画を観たのは高校生の時だった。

当時はバンドでギターを弾いていた。
尊敬するギタリストはジミ・ヘンドリックスとジミー・ペイジとロバート・フリップだった。
最も好きなバンドはLED ZEPPELINだった。

そんなある日バンドのメンバーに「『LED ZEPPLIN/狂熱のライヴ』が映画館で上映されるから観に行こう」と誘われた。
その時2本立てで上映されていたのが『時計仕掛けのオレンジ』だった。

それ以来、キューブリック映画の大ファンである。
...といっても全ての作品を観たわけではない。
1950年代の作品は『突撃』しか観ていないし、『スパルタカス』も今回初めて観た。
それ以降の作品はすべて観ている。

キューブリック監督作品は、ふとしたときに観たくなる。
ついこの間も無性に観たくなってレンタルしに行ったのだが、目当ての作品が何処にも見つからず、ついには 『博士の異常な愛情』と『ロリータ』はありますか? と店員に尋ねる始末。
学生アルバイト風の店員に「すいません。当店では取扱いがございません」と冷たくあしらわれた。
(...おいおい、ここはキューブリックも揃ってないのかよ)と思ったが...待てよ?
もしかして俺は変態と思われたのか?(あながち間違いでもないが...)

それはさておき『スパルタカス』は初めて観たわけだが、今日という日に観て良かった。
...というか何というか、(個人的に)今日観るべき映画だった。

『トランスフォーマー/ダークサイドムーン』と比べるのもまったくもってアレだが、あえてどっちが好きかと聞かれたら『スパルタカス』の方が好きだと言える。(そんな自分が好きだ)


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A.I. [ARTIFICIAL INTELLIGENCE] [movie]

私は何度か、ロボットが整然と並ぶ映像を幻視したことがある。
その所為か、ロボット(人工知能)が身近な存在として人間社会に貢献する未来を、あまり違和感なく受け入れることが出来る。
(ただ、私の幻視したロボットたちは、人間のような皮膚や顔はなく、無機質で冷ややかな存在ではあったが...)
それはさておき、

キューブリックは早くから、人工知能の可能性をテーマにした映画の構想を膨らませていたが、その構想を映像化させる上で、もっとも適した監督はスピルバーグであると語っていた。
「自分が撮ると哲学的な映画になってしまうが、この映画は広く受け入れられる必要がある。その点、スピルバーグは適任だ」

キューブリックにとって重要な案件でもあったこの映画を完成させるにあたって、彼自身の主体を脱中心化させることで社会的責任を果たそうとした、とも考えられる。

それはスピルバーグについてもいえる事だろう。
キューブリックの絶大なる信頼のもと、それゆえに期待される自身の能力と、キューブリックの偉大な才能との間のパラドックス上で、彼自身、脱中心化される瞬間があったはずだ。

そういった意味においてこの作品は、映画界に多大な功績を残した二人の巨匠の脱中心化されたスピリット、という重層的構造を持っている点で興味深い。

「広く受け入れられる」という点においては、実際には賛否両論ではあるようだが、個人的にはチャレンジング・スピリットが感じられる、好きな作品である。

キューブリックが生きていたら、こう言うだろうか。
”S・キューブリックに捧ぐ”という文字が余計だ」

さて私達ひとり一人は、未来をクリエイトする必要性と責任があることについて考えさせられる。



A.I. [Blu-ray]

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Der Baader Meinhof Komplex [movie]

『おくりびと』が第81回アカデミー賞外国語映画賞を受賞した2008年、
本作『バーダー・マインホフ 理想の果てに』もドイツ代表作としてノミネートされていた。
(同年、イスラエルのアニメ映画『戦場でワルツを』とポーランド映画『カティンの森』も
 外国語映画賞にノミネートされている。この4作に共通するテーマは”死”である。
 中でも受賞に至らなかった3作の、史実である”死”は壮烈かつ挑戦的で、生涯記憶に残るだろう)

『バーダー・マインホフ 理想の果てに』は1970年代の、
ドイツ赤軍10年間の闘争史を再現した映画であるが、現代の若者にも伝わりやすく、
アクション満載で制作費に30億円投入されている大作だ。
史実に忠実に再現されているが分析的要素は排除され、判断は観客に委ねられるつくりとなっている。

私がドイツ赤軍(とくにウルリケ・マインホフ)について知るきっかけとなったのは、
ドイツ現代画家ゲルハルト・リヒターの絵画である。
リヒターの絵画の中でもとりわけ重要な連作『1977年10月18日』(1988年発表)には、
テロリストたちの”独房”と”死”がモノクロームで描かれてある。
(私はその絵を写真でしか見たことないのだが、ある種の精神状態において、
 視覚的に不思議な体験と、味わったことのない感情を覚え、芸術の本質を見たような気がした。
 比較的小さな作品で構成されている連作とのことだが、原画はおそらくもっと強烈だろう)
リヒター自身は共産主義者ではないし、イデオロギーに拒絶的だ(私もそうだが)。
連作についてリヒターは、「(左も含めた)イデオロギー的態度全般の犠牲者である彼らへの哀悼」
「ドイツ赤軍事件を風化させずに、新たな意味を模索する芸術的試み」であることに言及している。
(連作を取り組むにあたっては、映画『バーダー・マインホフ 理想の果てに』の原作者、
 シュテファン・アウストの著書(同タイトル)を参考にしたとのことだ)

そして、インタビューの中でリヒターはこう答える。

(あなたにとってドイツ赤軍とは、なによりも女性の行動ですね)

「そのとうりです。そこでは、女性たちが重要な役割を果たしたとも考えていますし、
 彼女たちは、男たちよりもずっと強い印象を私にあたえました」 (写真論/絵画論より)  


バーダー・マインホフ 理想の果てに [DVD]

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Eyes Wide Shut [movie]



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The Shining [movie]



All work and no play makes Jack a dull boy
work and no play makes Jack a dull boy0000
and no play makes Jack a dull boy00000
no play makes Jack a dull boy000000
play makes Jack a dull boy0000000
makes Jack a dull boy00000000
Jack a dull boy000000000
a dull boy0000000000
dull boy00000000000
boy0000000000



All work and no play makes Jack a dull boy
work and no play makes Jack a dull boy0000
and no play makes Jack a dull boy00000
no play makes Jack a dull boy000000
play makes Jack a dull boy0000000
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Jack a dull boy000000000
a dull boy0000000000
dull boy00000000000
boy0000000000



All work and no play makes Jack a dull boy
work and no play makes Jack a dull boy0000
and no play makes Jack a dull boy00000
no play makes Jack a dull boy000000
play makes Jack a dull boy0000000





増殖する狂気の無限ループ





シャイニング [Blu-ray]

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  • 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
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2001年宇宙の旅 [movie]



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