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untitled #131 [photos◇F]

アーティストとなって、誰にも理解されないから批判されないものを、
なにかキャンバスとかそのあたりに塗ることがどれほど簡単か。
偉そうにしてアートシーンに入り込み、
人々や自分自身さえもごまかすことが実際どれほど簡単であるかに、
社会が気付いたならば。
そうなったときには、アーティストという称号は
不快の念をよびおこすであろう。

(ゲルハルト・リヒター 写真論/絵画論より)













ゲルハルト・リヒター写真論/絵画論

ゲルハルト・リヒター写真論/絵画論

  • 作者: ワコウワークスオブアート, ゲルハルト リヒター
  • 出版社/メーカー: 淡交社
  • 発売日: 2005/08
  • メディア: 単行本


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コメント 5

興味深いですね。誰にも理解されない表現と「新しい」表現、そして大衆への「迎合」とを考察する参考になりそうです。
by (2006-12-12 08:33) 

奥の深い芸術理論なのでしょう・・考えがおよびませんが。 表現する楽しさを自身が感じることが始まりと感じておりますわ。
by (2006-12-12 16:00) 

ももこ

・・・補足、プリーズ!
わかった気になり、読み返すとわからず。あの、リヒターだし。
本屋に走るべきか、見なかったことにして通り過ぎるべきか。
困ったなぁ。
by ももこ (2006-12-15 00:08) 

Hikaru

おそらく、ご理解された通りではないかと思います。

引用した文章は、'92年12月8日にリヒターがノートに書いたものから、
最後の部分を抜粋したものです。

社会から認識されている「輝かしいアーティスト像」とその特権的な待遇により、
人々は単純労働をするよりもアーティストになりたいと思うだろうが、
いつか社会はアーティスト像というものを訂正するだろう。

一言でいうと、そういった内容のことが書かれてあります。

下劣ではない「今日のアートシーン」は娯楽のように楽しく、
人々のコミニュケーションの欲求に応えているが、
伝統的な芸術とは無関係である。
アーティストではない人達がアートシーンを支配すれば、
社会はアーティストという称号に対するイメージを変更せざるを得ません。

リヒターは自分のことを保守的な人間だと言っています。
彼は「アーティスト」としての自覚と責任感を持った
現存する最後の「アーティスト」なのかもしれません。
by Hikaru (2006-12-15 12:07) 

ももこ

ありがとうございます。やっぱり本屋に走ろう。
ヒリターのことがもっと知りたくなりました。
よく知らない今でさえ、好きな作家なのに、
読み終えたらもっと好きになりそうな気がしています。
by ももこ (2006-12-17 00:51) 

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