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LOLITA [movie]

※ちなみに私はロリコンではありません


 

20代の頃に観たときは主人公が滑稽で愚かな中年男という印象だけが強かった映画だが、今回久々に観てかなり違った印象を得た。

原作のロリータをそのまま娯楽映画に転換する際の倫理的問題を度外視したとしても、キューブリックにとって少女の年齢や性描写は大して重要ではなかったのだと思える。
寧ろ性描写を排除することで、より心の問題に接近することが出来る。
キューブリックが表現したかったのは「偏愛」ではなく、「恋」という幻想の正体だったのではないだろうか。
「恋」とは瞬間的な幻想であり、決して手に入らない非現実的で実態のないもの。

男性が女性との関わりで得る生得的な性欲と「恋」という心の現象は別ものだ。
恋をした男性の実像はそんなにスマートなものではない。
恋の幻想にとらわれたときから思い込みや執着が始まる。
恋の幻想はどのような瞬間に得られるのだろうか。
例えば、片思いのクラスメートを遠くから眺めているだけでは得られない。
好きな女に対してストーカー行為を繰り返したところで得られるものでもない。
(ストーキングの経験は無いので憶測だが)

とてつもなく美しく、手に入れようとすれば自らが崩壊してしまいかねない危険な幻想が恋の正体であり、そのような恋の幻想の正体を見事に一曲の音楽で表現しきったのがキューブリックの「ロリータ」なのではないかと思う。






ロリータ [Blu-ray]

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  • 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
  • メディア: Blu-ray

2013-03-15 [diary]



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キャンバス/アクリル(27cm×35cm) ルパン三世(TV第1シリーズ)第5話「十三代五ヱ門登場」より作製


※上の作品は個人的研究の為に作製したものであり、販売目的で作製したものではありません。

リプルション ~反撥~ [movie]



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