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敬愛なるベートーベン [movie]

<キャスト>
エド・ハリス(ベートーベン)
ダイアン・クルーガー(アンナ・ホルツ)

「敬愛なるベートーベン」の正式タイトルは"COPYING BEETHOVEN"であり、
その名の通り、写譜師(アンナ・ホルツという名の作曲家を志す修道女)と
晩年のベートーベンとの間の、師弟愛を通して、
人間ベートーベンの人物像と偉業を解き明かそうとする物語である。

詳しいストーリーや解説については是非オフィシャル・サイトをご覧下さい。
オフィシャル・サイト↓
http://www.daiku-movie.com/bv.html

写譜とは、作曲家の書いた譜面を清書する事。
当時の作曲家にとって、写譜屋は欠かせない存在である。
(修正のほとんど無い綺麗な楽譜を書くモーツァルトも、
彼の手紙の中で度々写譜屋の話題が出てくる)

物語の写譜師「アンナ・ホルツ」は架空の女性であり、
美女と野獣というモチーフが娯楽性を高め、観衆の興味をそそる仕上がりとなっている。
内容的には過去の様々な映画を彷彿させられる部分があり、
特に目新しい展開は無く、逆に懐かしさすら覚える。
例えば師弟愛的なストーリーでいえば、
画家フェルメールを描いた『真珠の耳飾りの少女』を思い出した。
ベートーベンが病床のベットの上で、頭の中から曲を取り出し、
譜面に音符を書かせるシーンは、追い払おうとしても否応無しに
『アマデウス』と重なった。

だが特筆すべきなのは、エド・ハリスの完成度の高い役作りであり、
その名の通り、COPYING BEETHOVENである。
ダイアン・クルーガーの演技も官能的で、二人の演技は一見の価値がある。

正月ということもあり、映画館は大変混み合っていたのだが、
この映画の大きな見せ場である『第9』の初演シーンで、
感極まった隣りの客が一緒になって指揮を始め、ものすご〜く目障りだった。
静かなシーンで大きな咳払いをしたり、
シリアスなシーンで雑談しながら笑い声をあげたり...
(だから狭くて混雑した映画館はキライなんです)
いや、最近少々神経質になり過ぎている自分にも原因があるのだろう...

そんな事を考えているうちに、この映画は終わっていた。


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