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2011-02-04 [reflections]

この4年間、表象不能イメージの代替的な可視化を模索していた。
どうすれば「その次元」に接近出来るのか探求し、「どうやって描くのか」という問題が常に重要だった。

既に絵画が「時代遅れ」といわれてから何十年と経とうとしている現代、絵画という表現方法で作品を提示する者は殆ど居なくなりつつある。
私は絶望を味わい、キャンバスに向かう事さえナンセンスに思えた。

それでも今年に入って、またキャンバスと向き合っている。
試行錯誤を繰り返してきたささやかな技法を用いた、何処にも着地点のない、いつもどうりの絵画という草臥れた物質。
(その草臥れた物質は、いつも私の心を癒してくれる)


私にとって「作品の強さ」とは、大きさや手法に依存しなく、「今この瞬間において開かれたイメージ」を体現していること。
(イメージを解放していくには「強さ」が必要だが、「強さ」が作品の目的になってはいけない)

「芸術は希望の最高の形式である」とはゲルハルト・リヒターの言葉だったろうか。

絶望は人を間違った方向へ陥れがちだが、焦ることはない。
時間はいつもゆっくりと進んでいる。

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