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reflections #1 [reflections]




「自我を越える瞬間」というものがある。
だが、そこまで自力で辿り着くのは決して容易いことではない。
何故なら人間には多かれ少なかれ羞恥心というものがあるからだ。
そいつはいくら捨ててもまた自分のもとへ戻ってくる。
捨てても捨てても戻ってくるのだ。
そしていつもそいつに抑圧され、縛られ、痛めつけられる。
   
「自我を越える」ということは、「何かを達成する」ということではない。
どちらかというと「何かを失う」ことなのだ。
ある意味でそれは「死」である。
混じりけの無い「無」を発見することである。
   
「自我を越えたとき」人間は強い幸福感に包まれる。
それまで拒絶していた自分にとって「悪」である者の存在すら受け入れて
全てを理解したいと思うのである。
そして同時に建設的な志向をもたない「ただの変人」
(自己の中に存在するものも含めて)を排除する。
そういうことが出来る審美的な能力に気付く。
   
まずは抑圧から解放されることである。
そうすれば「欲望とは自分にとって軽いもの」であることを知る筈だ。



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